2010 夏季研修会

8月10日、上社連恒例「夏季研修会」が行われました。
2学期の準備も本格的に進む忙しい中、多くの方が集まり、いつも通り熱い研修会になりました。当日の様子をちょっと紹介します。

いつものように朝倉委員長の言葉から研修会が始まりました。
この日は暑かったこともあり
「私もこれから上着を脱ぎますので皆さんも…」との言葉。その言葉を合図に、ありがたく(遠慮なく?)ネクタイを外す参加者多数。
さあ、いよいよ研修会の始まりです。

井澗久美子氏(上富良野東中中学校)
授業を考えるためには、教師も色々なことを学んでおく必要があります。今回は「宗教」「沖縄」について詳しくなる時間を提供してくれました。「チキンマハラジャマック」「おっぱ牛乳」「ガマ(天然の防空壕)」…どれも授業作りに活用できそうです。

   朝倉委員長

新3カ年研究 決定稿への道

全体進行 今村事務局長

泉 宏史氏(鷹栖小学校)
考えを書かせる授業の大切さと、既習の学習内容が生きるための工夫について、戦時中の歴史授業を通じて考えました。資料をバラバラに理解するのではなく、資料をつなぐ「キーワード」を考えさせると理解が深まるとの提案でした。

近田博信氏(士別南小学校)
「調べたことや考えたことを表現する」一つの方法として学んだことをフローチャート化することを提案されました。例として幕末の場面を取り上げて説明されていました。自分の考えを整理したり、友達の意見を取り入れたりするのに役立ちそうです。

蟹谷正宏氏(風連日進小中学校教頭)

「徒然なるままに」と題して、今までの実践とそこから今思うことを分かりやすくお話ししていただきました。
生徒の実態の捉え方、資料に読み取り方、最低限必要な学習技能等についても豊富な資料をもとにお話しされました。特に資料を細かく見せる方法(分割して見る)に「なるほど…」の声が聞かれました。
最後に、「授業実践を積むことの大切さ」「足を運び、発言をすることの重要さ」「自分に筋を通すために取捨選択する必要性」についても話されました。

加藤 孝氏(士別南小学校教頭)

これまでの実践の中から、今もよく取り上げられる「水」「ゴミ」を教材化した授業の紹介をしていただきました。
教材化する観点として「子どもたちの生活とのかかわり」「興味関心が持たせられるか」「切実感があるか」「身近か」「資料化が可能か」「見方考え方が具体的に育てやすいか」「驚きの瞬間があるか」などが必要と書かれていました。10年前の指導案にも書かれていることは似ています。社会科として忘れずに大切にしたいことを考えさせられる時間となりました。

小田島充彦(士別小学校)
この研修会をプロデュース。出番も多い研究部長ですが、自らも模擬授業に取り組み素晴らしい!!
今回は管内どこの町にもある川から教材化。「テレメーター」「災害避難案内看板」などからアプローチする展開を提案しました。地域の取り組みが見えます!

松浦達也氏(上川小学校)
「狩猟・採集や農耕の生活」が追加されたことに伴う模擬授業。「銅鐸」からその頃の文化などを探る内容でした。子どもの想像力も生きるし、今までの学習内容も生かせるし、ぜひともやりたい授業です。受けた後、弥生時代の人に親しみを感じたのは私だけでしょうか。

新指の追加事項を意識した実践

小田島研究部長が5月の総会から何度も直しつつ作り上げてきた、3カ年研究理論についての最終の話し合いが行われました。
目指す子ども像などで、わかりやすさを求める意見などがあり、話し合いが盛り上がりました。
その結果、ついに新しい理論が完成しました。これから私たちの研究のもととなる大切なものです。だからこのHPで紹介したいのですが…。トップページで挑戦します!

上社連の会員による、新学習指導要領の追加事項を意識した実践を7連発で紹介する、題して「新指に備えるためにひと肌脱ぎます!」。
小中学校合わせて7人の会員が、実践を提案しました。短い時間でしたが、多くの考え方のヒントや実践のネタを手に入れることができたのではないでしょうか。

いつも私たちに新しい視点から情報を伝えてくれる帝国書院の三国一文さんに講演していただきました。
今回は空間認識を育てるために、地図を楽しく利用させるための作戦を「プロ」の視点からお話ししていただきました。
いつも通りのわかりやすい話にたくさん頷くことがありました。また、地図帳は様々なことを考えながら作られており、どんどん進化しているんだということも感じました。
さらに、作り手の苦労や熱い思いを聞くこともでき、授業で使う我々もその意図に気付き、活用することの大切さを学びました。

神野伸二氏(比布中央小学校…学習会進行)
裁判員裁判が始まり「国民の司法参加」が指導要領に明記されたことを受けての授業でした。
以前、香川県で行われたという「カチカチ山裁判(被告人はウサギ)」の模擬授業の紹介をされました。そう言われてみればウサギはひどいかも…。

梶田貴裕氏(中富良野中学校)
「ICTの活用〜ipodを活用する」と題して、視聴覚教材の持つ可能性と簡単な活用方法を紹介されました。最近所有者の増えている[ipod]は音楽を聴くだけでなく、動画なども保存でき、授業に使えることが分かり、驚きの声が聞かれました。

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ベテラン陣による贅沢な実践紹介

最近の研修会での特徴の一つに、管理職の先生方も講演や実践紹介をしていただけることが多いということがあります。本当にありがたいことだと思いますし、それが上社連らしさとも言えるんだなあ、と喜びを感じます。今回は2人の先生から、今までの実践を中心にお話をいただきました。

三国さんの「地図の楽しい利用法」
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